車の廃車手続きを2026年最新版で解説|一時抹消・永久抹消・税金還付・必要書類

車を廃車するとき、手順は「一時抹消」「永久抹消(解体)」「軽自動車の廃車届出」の3通りに分かれます。売却して買い手が引き取る車なら一時抹消、使わなくなった車なら永久抹消です。

制度名が2026年4月1日から変わりました。自動車税種別割は「自動車税」に改称され、2026年3月31日をもって自動車税環境性能割は廃止されました。戻ってくる税金・保険料とその条件も、確認できた範囲で整理します。

本記事は2026年10月29日時点の公的機関の公開情報にもとづく解説です。自治体の運用や車種・所有者によって条件が変わる項目は、その旨を本文に明記しています。

目次

この記事の要点

  • 廃車の手続きは「一時抹消」「永久抹消(解体)」「軽自動車の廃車届出」の3通りに分かれます。残す車なら一時抹消、使わなくなった車なら永久抹消です。
  • 2026年4月1日から自動車税種別割は「自動車税」に改称され、2026年3月31日をもって自動車税環境性能割は廃止されました。
  • 自動車税の月割分は、抹消登録した月の翌月以降の分が還付されます。還付申請は不要で、自治体から自動で通知されます。
  • 自動車重量税が戻るかどうかは、抹消登録を「還付あり」の手続きでするかどうかで決まります。車検証の有効期限が1か月以上残り、エコカー減税で免税になっていないことが条件です。
  • 自賠責保険の返戻の起点は廃車日ではなく、損害保険会社(共済組合)へ解約手続をした日です。残存期間が1か月未満なら返戻保険料はありません。

廃車手続きは3通り。どれを選ぶか

手続き後から車を使う予定自動車税の月割還付自動車重量税の還付手続き先
一時抹消登録一時的に停めて整備する、または再登録するなし(所有者は変わらないため)「還付あり」の手続きなら条件を満たせば対象陸運局
永久抹消登録(解体)使わないあり(抹消登録した月の翌月以降分)「還付あり」の手続きなら条件を満たせば対象陸運局、解体業者
軽自動車の廃車届出使わない本記事で確認した一次情報に軽自動車の還付条件の記載なし同左市区町村

一時抹消と永久抹消で大きく違うのは、 所有者が残るかどうか です。一時抹消は車を陸運局に預ける手続きで、所有者はそのままです。永久抹消は車を解体して車検証を返納する手続きで、所有権が消滅します。

売却して買い手が引き取る車なら、所有者が変わる「移転登録(名義変更)」を行います。 移転登録には自動車税の還付がありません。 還付が返るのは廃車(抹消登録)のときだけです。

戻ってくる税金・保険料は3つ

項目戻ってくるか条件・起点手続き先
自動車税の月割分あり抹消登録した月の翌月以降分。還付申請は不要自治体(自動通知)
自動車重量税条件付き抹消登録を「還付あり」の手続きでする陸運局
自賠責保険料の返戻条件付き損害保険会社(共済組合)へ解約手続をした日損害保険会社(共済組合)

自動車税・自動車重量税・自賠責保険の3つは別々のルートで動きます。1つの窓口でまとめて解決できるわけではありません。

自動車税の月割分は申請不要

抹消登録をした場合、抹消登録した月の翌月以降の分について自動車税が還付されます。 還付申請は必要ありません。 自治体から自動で通知が届き、抹消登録の確認が済んだ後におよそ1か月で手続きが進みます。

還付の受け取り方は金額で区分され、5万円以下なら振替払出証書、5万円超なら口座振替依頼書が届きます。

注意点が1つあります。起算日は 業者へ車を引き渡した日ではなく、実際に抹消登録した日 です。車を廃車業者に渡しただけでは還付は始まりません。

出典:東京都主税局「自動車税|自動車と税金」(確認日:2026年10月29日。令和8年4月1日の名称変更、令和8年3月31日をもっての自動車税環境性能割廃止、月割還付と振替払出証書・口座振替依頼書の区分を記載)

自動車重量税の還付は「還付あり」の手続きが条件

自動車重量税が戻るかどうかは、手続きの選択が先です。 「永久抹消登録(還付あり)」または「移転永久抹消登録(還付あり)」 の手続きが必要です。「(還付なし)」ですると、車検残があっても還付されません。

還付の条件は次の2つです。

  • 車検証の有効期間の満了する日が一か月以上残っていること
  • エコカー減税などによって自動車重量税が免税となっていないこと

還付額は、次の式で計算します。

還付額 = 納付した自動車重量税額 ÷ 車検有効期間の月数 × 車検残存月数

1か月未満の端数は切り捨てます。 対象となるのは 車検証上の最終所有者 であり、実際にその税額を納付した人とは限りません。

出典:自動車保有関係手続のワンストップサービス「よくあるご質問」、九州運輸局「自動車重量税の還付について」(確認日:2026年10月29日。還付あり/なしの区分、還付条件、還付額の計算式、1か月未満の端数切り捨て、対象が車検証上の最終所有者であることを記載)

自賠責保険の返戻は、解約手続の日が起点

自賠責保険の返戻で押さえるべきなのは 起点 です。返戻の起点は廃車日ではなく、 損害保険会社(共済組合)へ解約手続をした日 です。

つまり、廃車してから解約手続をしなかった場合、その間の期間も保険料として残ります。

もう1つ、解約窓口に注意があります。 解約は代理業ではなく、損害保険会社(共済組合)の窓口 で行います。代理店では解約できません。

返戻額には損害保険会社(共済組合)の手数料と保険期間が反映されます。 保険期間の残りが1か月未満の場合、解約返戻保険料はありません。

出典:国土交通省「自賠責保険・共済ポータルサイト よくあるご質問」(確認日:2026年10月29日。解約窓口は損害保険会社(共済組合)で代理業では不可、廃車時点ではなく解約手続時点で初めて解約、残存1か月未満なら返戻なし、手数料と保険期間を勘案した返戻額を記載)

永久抹消の手続きの流れ

  1. 廃車業者に車を引き渡す
  2. 廃車業者が「永久抹消登録(還付あり)」と自動車重量税の還付申請を出す
  3. 陸運局で登録が行われ、車検証が返納される
  4. 自動車税の月割還付(自治体から自動通知)と自動車重量税の還付をそれぞれ受け取る

このとき、 還付ありを選んでいるかを確認してください。 後から「重量税が戻らなかった」という事例は、還付なしの手続きを選んでいたケースがほとんどです。

本記事で確認した一次情報には、永久抹消に必要な書類一覧(委任状・自動車検査証謄本・手数料等)は含まれていません。必要書類は、お住まいの陸運局と依頼する廃車業者に確認してください。未確認:書類名と手数料額。

当日に確認する項目

  • 車検証(提出して返納されます。副本の扱いを含む詳細は廃車業者の案内に従ってください)
  • 自動車検査証謄本が必要か(陸運局の指示に従います)
  • 委任状(所有者が自分で手続きに行かない場合。書式は陸運局の案内に従ってください)
  • 登録手数料(金額は陸運局の手数料基準に従います)

未確認: 各書類の書式・手数料額・副本の要否は、お住まいの陸運局の案内で確認してください。本記事で確認した一次情報には含まれていません。

起こしがちな失敗と防ぎ方

失敗何が起きるか防ぎ方
還付なしで抹消手続きをする自動車重量税が戻らない手続き時に「還付あり」を明示する
廃車後、自賠責の解約手続を後回しにする返戻の起点が後ろにずれる廃車日と同じ日に解約手続をする
代理店で自賠責の解約を試みる解約できない損害保険会社(共済組合)へ直接連絡する
重量税の残存月数が1か月未満還付対象外になる車検証の有効期限を確認する
エコカー減税の自動車重量税が免税で還付対象外車検証の重量と減免区分を確認する

よくある質問

Q. 自動車税の還付は自分で申請しますか? 不要です。抹消登録した月の翌月以降の分が還付され、自治体から自動で通知が届きます。5万円以下は振替払出証書、5万円超は口座振替依頼書が届きます。

Q. 「還付なし」の手続きでも自動車重量税は戻りますか? 戻りません。自動車重量税の還付を受けるには「永久抹消登録(還付あり)」または「移転永久抹消登録(還付あり)」の手続きが必要です。

Q. 自賠責保険の解約はどこでしますか? 損害保険会社(共済組合)の窓口です。代理店では解約できません。返戻の起点は廃車日ではなく、解約手続をした日です。残存期間が1か月未満なら返戻保険料はありません。

Q. すでに廃車業者に依頼済みです。次に何をしていますか? 自賠責保険の解約手続がまだなら、損害保険会社(共済組合)へ連絡してください。起算日が後ろにずれると返戻額が減ります。自動車重量税の還付申請が「還付なし」になっていた場合は、陸運局に確認してください。

Q. 売却して買い手が引き取る場合は? 「移転登録(名義変更)」で、所有者変わります。自動車税の還付はありません。必要書類と費用は車の名義変更はどうする?必要書類・費用・手続き場所を初心者向けに解説で説明しています。

まとめ

廃車の手続きは、残す車なら一時抹消、使わなくなった車なら永久抹消です。2026年4月1日から自動車税種別割は「自動車税」に改称され、2026年3月31日をもって自動車税環境性能割は廃止されました。戻ってくるのは自動車税の月割分(申請不要)、条件を満たす場合の自動車重量税、そして自賠責保険の返戻の3つです。重量税は「還付あり」の手続きを選ぶこと、自賠責は解約手続の日が起点で残存1か月未満なら返戻なし、という2点が要点です。

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この記事を書いた人

愛知県のいわゆる「トヨタ村」在住。普段は大手メーカーの本社で働きながら、車の維持費・税金・ローン・購入費用を初心者向けに発信しています。自身も輸入車のあるカーライフを楽しんでおり、公式情報や公的情報を確認しながら、車に詳しくない人でも判断しやすい内容を心がけています。

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