タイヤのスリップサインとは?残り溝の確認方法と交換時期

タイヤの残り溝が1.6mmになると、溝の途中にスリップサインが現れます。これは日本自動車タイヤ協会が「残り溝1.6mmを表す目安」として設けている目印で、1か所でも出ているタイヤは使用できません。法定の限度まで使い切るのではなく、夏タイヤなら4mm、冬用タイヤなら新品時の50%を目安に交換を考えるほうが安全です。

スリップサインは「残り溝がどれだけ残っているか」を示す目印にすぎません。ゴムの減り、偏摩耗、ひび割れ、空気圧の不足、外観のひずみ、製造年週の古さなど、摩耗以外の原因でタイヤが使えなくなることもあります。このページでは、スリップサインの見方から交換の判断、工具の選び方までを順に整理します。

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目次

この記事の要点

  • スリップサインは、残り溝1.6mmを表す目安として溝に設けられた目印です。1か所でも出ると、そのタイヤは使用できません。
  • 1.6mmは「それまで使ってよい」基準ではありません。ブリヂストンは、夏タイヤは4mm以下になったら交換を勧めています。
  • 冬用タイヤには、1.6mmとは別に「プラットホーム」という別の目印があります。溝が新品時の50%になると現れ、50%未満の冬用タイヤは冬用タイヤとして使えません。
  • 残り溝が足りていても、製造から10年を経過したタイヤは新しいタイヤに交換するよう規格団体が勧めています。残り溝だけでなく年数も見ます。
  • 深さは溝ゲージで測れます。5円玉でも大まかな位置は判断できます。自分で確かめたあとは、タイヤ専門店か整備工場で点検を受けるほうが確実です。

スリップサインは残り溝1.6mmの目印です

スリップサインは、タイヤの使用限度の目安として接地部の溝に設けられている目印です。タイヤが摩耗して残り溝が1.6mmになると溝が途切れ、このサインが現れます。

日本自動車タイヤ協会は「タイヤの使用限度は残り溝1.6mmです。それ以前に新品タイヤと交換してください」と案内しています。ブリヂストンも「残り溝1.6mmを示す目安がスリップサインの露出です。1箇所でもスリップサインが出たタイヤは、装着・走行してはいけないと法律で定められています」と説明しています。

つまり、スリップサインは「ここまでは大丈夫」という許可の印ではなく、「もうこれ以上使ってはいけない」という境界線です。1か所だけ出ていても、走行に使ってはいけません。摩耗が進んで目印に届くのは、気づかないまま走り続けてしまった後です。

確認方法:三角マークの延長線上を見る

タイヤの側面には、スリップサインの位置を示す三角マークが刻印されています。その三角マークの延長線上にある溝を見ると、溝の中の小さな突起が見えます。それがスリップサインの位置です。

ブリヂストンは「実際の商品でのスリップサインの位置は三角マークの延長線上の位置から多少ずれる場合があります」と注意しています。三角マークの位置は目安として使い、突起が見えていれば迷わず交換の対象と考えます。

確認する場所見ること目安となる対応
溝の中スリップサインが出ていないか出ていたら使用できません
タイヤ側面ひび割れ・膨らみ・打ち傷あれば走行前に整備工場へ
接地面偏摩耗・異物の残り・釘摩耗が片側に偏っている
製造年週製造年週を表す記号古いほどゴムが硬くなります

深さを測る:溝ゲージと5円玉

スリップサインを見ると「出ている/出ていない」しか分かりません。残り溝があとどれくらいあるかを数値で知りたい場合は、溝ゲージで測ります。

ブリヂストンは、夏タイヤについて5円玉を使った簡便な方法を紹介しています。「五」の文字の三画目の横線が見えたら残り溝4mmの目安、さらに「五」の文字がすべて見えたら残り溝は約1.6mm、という読み方です。

測るもの目安根拠
法定の使用限度残り溝1.6mm日本自動車タイヤ協会・道路運送車両の保安基準
夏タイヤの交換目安4mm以下ブリヂストンの推奨
冬用タイヤの限界新品時の50%以下日本自動車タイヤ協会・交通規制
点検の目安使用開始後5年日本自動車タイヤ協会の推奨
交換の目安製造後10年日本自動車タイヤ協会の推奨
カーラボメモ

5円玉は残り溝の位置を大まかに探すためです。厳密な数値が必要なときは溝ゲージを使ってください。

Amazonでは、残り溝を数値で測るための溝ゲージが売られています。選ぶときは測れる範囲と目盛りの読みやすさを見てください。下のリンクは商品ページへのリンクです。

価格は変動します。購入前に商品ページで最新の価格と仕様を確認してください。工具があれば、摩耗の進み方を自分で記録できます。

残り溝が足りていても、製造から10年なら交換の目安です

溝の深さが十分でも、年月が経つとゴムは硬くなります。日本自動車タイヤ協会は、使用開始後5年以上経過したタイヤについて、続けて使えるかどうかを確認するため、タイヤ販売店などでの点検を受けることを勧めています。

続けて、外観上使えるように見えても、製造後10年を経過したタイヤは新しいタイヤに交換することを勧めています。判断の基準は溝深さの法律上の規定だけではありません。

協会は「10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限を示すものではありません。環境条件・保管条件及び使用方法によって、この年数を経過したタイヤであっても継続使用に適している場合もあれば、この年数を経過していないタイヤであっても継続使用に適していない場合もあります」と説明しています。年数を断定的な判断材料にはせず、点検のきっかけとして使ってください。

製造年週の読み方

製造年週は、タイヤの側面に刻印された数字で読みます。日本自動車タイヤ協会の説明では、2000年以降の製造番号では下4桁(例1220)が製造年週を示し、最初の2桁が週(12週目)、最後の2桁が年(2020年)を表します。1999年以前の製造番号では下3桁(例159)を使い、最初の2桁が週(15週目)、最後の1桁が年(1999年)です。

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よくある質問

スリップサインが1か所だけ出ても交換ですか?

1か所でも出ている場合は使用限度に達していると考え、交換を検討してください。ブリヂストンは「1箇所でもスリップサインが出たタイヤは、装着・走行してはいけないと法律で定められています」と説明しています。

摩耗の進み方は車輪ごとに違います。残り溝が深い側だけが先に減ることもよくあります。1本だけが出たからと残り3本をすぐ交換する必要はありません。4本のうち最も浅い状態を基準に時期を決めます。

1.6mmまで使ってもいいのですか?

1.6mmは「それまで使ってよい」基準ではありません。これは使用の限度であり、安全な余裕を示すものではありません。ブリヂストンは、夏タイヤは安全性の観点から4mm以下になったら交換を勧めています。

スタッドレスは1.6mmまで使えますか?

冬用タイヤには、もう1つ別の目印があります。「プラットホーム」です。日本自動車タイヤ協会は、プラットホームを「日本国内における道路交通法施行細則等によって定められた冬用タイヤとしての使用限度を示すために、接地部の溝に設けられている目印」と説明しています。

協会は「冬用タイヤで積雪路及び凍結路を走行する場合は、冬用タイヤの残り溝深さが新品時の50%以上あることを確認して下さい。溝深さが50%未満のタイヤは冬用タイヤとしては使用しないで下さい」と案内しています。

つまり、残り溝が1.6mm残っていても、新品時の50%を割っていれば冬用タイヤとしての性能を満たしません。冬用タイヤは2つの基準を両方満たす必要があります。

溝が残っていても古いタイヤは使えますか?

残り溝の深さだけでは使い方の期限は決まりません。日本自動車タイヤ協会は、使用開始後5年経過したタイヤの点検と、製造後10年経過したタイヤの交換を勧めています。保管環境や使用方法によって状態は変わるため、年数だけで断定はできません。

まとめ

スリップサインは残り溝1.6mmの目印で、1か所でも出ていれば使用できません。ただし1.6mmは使用の限度であって、安全な余裕ではありません。夏タイヤは4mm、冬用タイヤは新品時の50%を目安に、早めの交換を考えるほうが安全です。

残り溝が足りていても、製造年週も確認してください。5年で点検、10年で交換という目安が規格団体から示されています。溝ゲージと5円玉は自分で確かめる手段として使えますが、ひび割れ・偏摩耗・空気圧・製造年週はあわせて見てください。迷ったときはタイヤ専門店か整備工場で点検を受けてください。

参考情報

参考にした内容

日本自動車タイヤ協会は残り溝1.6mmとスリップサインの定義、5年点検・10年交換の推奨、製造年週の読み方を記載しています。同じく残り溝が新品時の50%未満の冬用タイヤは使用しない旨と、プラットホームの定義を説明しています。ブリヂストンは法定限度1.6mmに対して、夏タイヤは4mmでの交換を勧め、5円玉での測定方法を示しています。

制度や推奨値は改定されることがあります。記入した数値は2026年10月22日時点の内容です。購入や交換の前に、必ず原文をご確認ください。

Amazonのアソシエイトとして、カーラボは適格販売により収入を得ています。

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この記事を書いた人

愛知県のいわゆる「トヨタ村」在住。普段は大手メーカーの本社で働きながら、車の維持費・税金・ローン・購入費用を初心者向けに発信しています。自身も輸入車のあるカーライフを楽しんでおり、公式情報や公的情報を確認しながら、車に詳しくない人でも判断しやすい内容を心がけています。

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